虎に典

吉岡です。こんにちは。

 

虎に翼 強い上にもさらに強さが加わる言葉ですが、競馬会では虎に典とでも言いましょうか。

昨日5月26日の第91回東京優駿(日本ダービー)で若い女性法曹に負けない50代男性の熱い戦い、輝かしい勝利が実現しました。

第91回東京優駿優勝

⑤ダノンデサイル号 横山典弘騎手

 

外枠の逃げ馬が出走取り消しとなりほぼスローペース確定の流れの中で先頭群につけ、早めのスパートで抜け出し、終わってみれば皐月賞馬ジャスティンミラノに2馬身差をつける完全勝利。内枠を生かした道中の経済コースを折り合う姿はプレッシャーを全く感じさせない見事な騎乗。

そのまま開いた内ラチ沿いを駆け上がり一気に戴冠。無理せず皐月賞を右前肢跛行でゲートイン直前で取りやめた横山典弘騎手や厩舎陣営の判断も大きな勝因です。

 

当職が初めて競馬の世界に踏み入れた1995年マイルCSではトロットサンダーが先頭でゴール版を通過する前にガッツポーズをしてJRAに怒られていましたが(笑)、当時27歳の飛ぶ鳥を落とす勢いの典さん、その約30年後にも史上最年長56歳で日本ダービーを3度目の制覇。

フィジカルもメンタルも日々の自己コントロールを徹底し、ご自身のするべきこと、する必要のないこと、情報の取捨などを繰り返してこられた成果ではないでしょうか。

虎に翼なくとも心体を鍛えて常に備える。和生騎手も武史騎手もそんな父の背中を見て大きな騎手に成長中です。

改めまして第91回日本ダービー制覇おめでとうございます。

 

もう一人の大捷の主人公は、当職と同学年50歳、虎石晃記者。

今年4月に府中市からご家族と今後の人生を満喫するため、また予想を研ぎ澄ますため京都へ移住されました。その虎石さんの日本ダービーの予想は、粋を極めた◎❺ダノンデサイル○⑮ジャスティンミラノ 9番人気(単勝式4,660円)→1番人気(馬番連勝単式 ⑤→⑮ 21,490円)一点的中の神業。

前日にLINEでお伺いした際は「へんてこりんな馬を本命にしました」とおどけておられましたが、すでに明鏡止水、天命を待つ心境だったのでしょう。

 

この渾身の予想が虎石氏の人生観。もっとすごいのがこの会心予想の伏線となる出来事。

日本ダービーの2週前、ヴィクトリアマイルの予想、直前まで優勝するテンハッピーローズ(14番人気 単勝式20,860円!)に本命◎で公開する予定のところを予想を変更してしまう痛恨のアクシデントに見舞われながらも、2週後の本番までにメンタルを回復させ、もう一度精神を研ぎ澄まし、全く誰にも迎合しない、誰の力も借りない◎❺ダノンデサイル。こちらは本当に虎に翼が生えました。

府中の住民同士、京王線府中駅ビル内のスタバでは哲学書を静かに読む虎石さんに無理やり割り込み話しかけ、年末にはwine restaurant LE CONTE(ル コンテ)で競馬業界のワインパーティを開き、国分寺の名店中華バル麻辣チャオからの帰りのバスでは人との別れについて薫陶を受けたものです。

 

府中での断捨離のお話、人との別れについてのお話は今でも私の教科書の1ページ。 有言実行の慧眼の持ち主と6月末に京都競馬場にて宝塚記念を観戦し、府中のスタバ、国分寺からのバスの説話の続きをいただきます。
 
人生は一瞬ですよといつも言われる虎石さん。2074年虎石さんも当職も100歳の第141回日本ダービまでまだまだ当職も頑張らないといけません。

今日から翌2025年の日本ダービー馬を探す一年が始まります。皆さんが全ての悩みから解き放たれ、希望と幸せに満ち溢れた心の底から応援することができる第92回東京優駿を迎えられますように。