吉岡です。こんにちは。
脊椎の圧迫骨折に関する後遺障害については,逸失利益に関連して労働能力喪失率や喪失期間が争われやすいなど賠償上の争点も多々ありますが,その前段階の後遺障害等級認定の場面でもハードルがあります。特に複数個所を圧迫(破裂)骨折している場合ですが,全体としては複数個所の圧迫骨折を認めるものの,脊椎の一部分は事故によるものではなく事故前から存在しているものなのでその部分を除外する,例えば8級認定で既存11級の加重障害との認定が出されることがあります(賠償額は8級から11級部分を除いた額となります。)。後遺障害診断書の既存障害欄に既往症の記載がない場合でもこのような認定がしばしばなされます。
この部位において既存障害であるかどうかは,主に圧迫骨折の部分の事故から症状固定までの骨性変化の進行の程度(圧潰の程度)を根拠に判断しています。
ですので,既存障害とされてしまった部分については,事故以降に圧潰が進んでいること,事故前の画像や検査結果があれば提出し,事故前には当該部位に圧迫骨折がなかったことを証明することになります。
少し梃子摺りましたが,主治医への医師面談,事故前に脆弱性骨折の存在を示す検査結果はないことなどの証拠資料を添え,既存11級の部分を覆し,8級認定を獲得しました。
とはいえ,弁護士の仕事はまだまだ続きます。これからようやく8級を前提とした適切な損害賠償を実現するための示談・訴訟手続に進みます。
どの案件でもそうですが,似たような案件でも必ず違うところがあります。そこを目を皿のようにして見つけ出し,執念深く,適切な賠償を実現していくことろにやりがいを感じています。
吉岡です。こんにちは。
先日,府中事務所の事務局Zと家族信託セミナーを受講してきました。
ここ数年で広く認知され始めた家族信託(民事信託)ですが,当事務所でも取り扱いが増え始めました。
信託契約締結時の契約書作成のポイントを,弁護士法人中村綜合法律事務所・ほがらか信託株式会社常務執行役員金森健一弁護士にご講義いただきました。
具体的事例をもとに,実際の契約書文言例を挙げていただき,どのように修正すればより適切な事故のトラブルを誘発させない文言とできるか,きめ細かくご講義いただき大変勉強になりました。
賃貸不動産をお持ちの方については,府中事務所や柳井・岩国事務所で数多くお話を伺うことがあります。講義の内容を事務所全員で共有し,当事務所でも適切な信託契約をご提案していけるよう努力してまいります。
(かなり久しぶりの高田馬場。ザ・ハンバーグに行きたかったのですが時間切れ。)
吉岡です。こんにちは。
毎日,かんかん照りの日や蒸し蒸しの日が続きます。事務所内と外の気温差に体力を奪われながらの業務です。
さて,そんな酷暑の日々ですので,少し涼やかに感じることでも。
ウチのエレベーター,最近途中階で止まって誰も乗ってこないことがあります。おそらくなかなかエレベーターが来ないので階段で降りられたのでしょう。
ですが,先日,1階から乗ったところ6階で止まったんです。上に行く人なんていないから誰も乗りません。閉じるボタンを押しながら……んっ?乗る時6階押してないけど!?
で昨日。
上がって行くときの恐怖感。6階で止まるのか止まるのかぁ〜!?止まったぁ〜(鳥肌全開)。思わずエレベーター内の機内モニタを横目で見てさらに鳥肌嵩増し。乗っていたとしても6階で降りたのでしょうから今更モニタ見ても映らないと思いますが。
そして今朝早朝5時30分。事務所Tさんも怖がって一緒に乗ってくれません。
止まるのか止まるのかぁ〜。……止まらんのかぁ〜ぃ。1階で待っておられた方にドキッとしました。わっと叫んですみません。
ただの故障でしょうが盆前とかはやめていただきたい。G人社の粋な演出かもしれませんけど!
(左の龍のちょっと上辺り……見えますか。)
吉岡です。こんにちは。
この間地上波でも放映された家族信託が耳目を集めています。近日中に家族信託の特集がまた放映されるとか。
当事務所でも,このところ家族信託を設定したいとのご相談が集まっています。
ALS(筋萎縮性側索硬化症)にり患されたの方の遺言代用信託や認知症対策として賃貸不動産を中心に信託にまわすケースなどを取り扱っております。交通事故で相当額の賠償金を取得する際にその賠償金を将来に備え子どものために信託するケースも現在検討中です。財産管理委任契約+任意後見契約でも進められそうですが,子の亡き後について財産の承継を視野に入れた方がよさそうなため後継ぎ遺贈型受益者連続信託(信託法91条)を検討しています。
家族信託を取り扱っていて難しいと思うのは,やはり受託者の設定です。
当職らは事案に即した信託内容を立案することに集中して取り組みますが,信託の内容や目的をご理解いただきかつ委託者(ご依頼者)の信頼の厚い親族の方などを探すことは容易ではありません。いらしても遠方にお住いのこともあります。ご家族へのご説明の際にもご家族内の利害調整も必要であり慎重に設定する必要があります。
受託者候補者の方が就任をいやがる,利害調整が極めて困難,受託者として相応しくない可能性が高いなど,家族信託で受託者を設定することが難しい場合は,商事信託(信託銀行など)を利用することも視野に入れる必要があります。なお,現時点では,弁護士(弁護士法人含む。)や他士業の方は信託業法の規定から受託者にはなれないとの考えが一般的です。