社員や会社の信用を守るクレーム対応

2013.09.14 |

吉岡です。こんにちは。

 

先日,東京赤坂にて中小企業におけるクレーム対応の講義を受けてきました。

たまにクレーム対応のご相談いただくことがあり,私も必要性を感じながらもポイントを絞ってお伝えすることができていなかったのですが,同期の弁護士と話をしていたらこの講座の存在を教えてもらい参加した次第です。TBSの裏側というから駅からすぐで至便かと思いきや心臓破りの坂があり,風邪気味の体には堪えましたが,なんとか現地到着。

弁護士や企業の方を合わせ100名を超す出席者で大盛況。

 

内容は2部構成で,第1部がそれぞれ製造業と金融業の顧問をされている弁護士によるレクチャー,第2部が第1部の弁護士と菓子業界のお客様対応の権威の方3名による社員と会社の信用を守るクレーム対応のポイントについてのパネルディスカッションでした。

第1部では,製造業,金融業でのそれぞれのクレーム対応の内容や現状などについての報告とともに,クレームといっても9割は適切な情報提供でありきちんと対応することにより商品などの価値を高める大きなチャンスとなること,残り1割のいわゆるクレーマー対策についてクレーム内容の分析や体質,その対応方法などがレクチャーされました。このクレーム分析は内容や属性により選別基準を設けることで正確な対応を事案ごとに実現できる大変有用な考え方です。当たり前のようですがその選別基準が不適切だと誤った対応をしてしまうので重要なノウハウだと思います。

第2部では,組織としてクレーム対応をするべき必要性を中心にディスカッションがなされ,クレーム対応社員への丸投げはその社員のメンタルダメージの他,クレーマーと当該社員による裏取引発生の危険があることなどが議論され,組織外の力(弁護士,裁判所,警察)を適時に利用することの必要性やそのノウハウなどが紹介されました。実務の裏付けを基にした3名の方のディスカッションは具体的な話が中心でわかりやすい実践的な内容です。

最後は,企業のコンプライアンスというものが単に法令遵守というものではなく,社会の期待に応えること,社会に対する企業の説明責任という観点でとらえるべきことをお話しいただき,食品衛生法,薬事法,道路運送車両法などの行政取締法規の規定を守るだけにとどまらず,食品や製品の安全性の恒常的な見直し,適切なクレーム処理などへの意識づけの総括で締め。

先週からの体調不良を引きずっての講義参加でしたが,体調不良をおして出席した甲斐のある大変貴重な講義でした。

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